写真提供 横浜テクノオート専門学校
■求人の多くは有資格者を対象
 自動車整備士としての就業の場の中心は、自動車整備工場ですが、その多くは、いわゆる自動車ディーラー(販売会社)と専業工場になります。
 特に、専門学校では、求人の大半がディーラーからのものとなっています。これら求人は、整備士・メカニック・サービスエンジニアなどに加えて営業職・事務職などにも及び、二級自動車整備士の有資格者を対象としたものが多くを占めています。

■板金・塗装、機械工場、中古車販売など
 ディーラーのほかに、板金・塗装整備工場、自動車部品販売会社、検査機器メーカー、自動車機械工場、中古車販売会社など自動車関連企業からの求人が中心となりますが、最近は、ガソリンスタンドや自動車関連用品の販売会社なども自動車整備の有資格者の採用に積極的な姿勢を見せています。

■職場イメージの変化
 従来の自動車整備現場のイメージは、けっして良くはありませんでしたが、近年は、自動車そのものにハイテク機器が装備されてゴミやホコリを寄せつけるわけにいかなくなりました。その結果、清潔で明るい工場が増えているのです。さらに、事業展開の上で、定期点検など診断業務の占める比重が重くなったことや中古車センターなどを併設する業態が増えたことで、いわゆる「工場」から、カークリニックやカーショップ的なクリーンなイメージに変化を見せています。

ディーラーや整備工場のほか、自動車整備士の注目される活躍の場


■開発・設計
 自動車メーカーの開発部門では、商品開発や技術開発・設計とそれらに伴う実験・テスト、その分析などを行い、業界最先端の業務を担います。

■レースメカニック
 レーシングカーの整備、チューンアップなどがその役割。高度な整備技術と知識が求められ、チューンアップメーカーで経験を積み、レーシングチームに入るケースが多いようです。

■カーデザイナー
 ボディースタイリングや内装のほか、様々な関連パーツもデザインの対象になります。自動車整備関連の専門知識と技術に加えてデザイン能力を問われる仕事です。カーデザインを学べる学科を用意している整備関連の専門学校もあります。

■中古車査定士
 中古車査定士資格を得るには、自動車整備か販売の実務経験が1年以上で中古自動車査定士技能試験に合格しなければなりません。
 中古車ディーラーには不可欠な資格で、営業や自動車整備と兼務するケースが多いようです。

■その他
 JAFロードサービスの業務には自動車整備士資格が必要で、専門学校に求人募集することが多いようです。
 近年では、ガソリンスタンドの業務も接客サービスにとどまらず、カードクター的な対応を求められますので、整備士としての技術・  知識が生かされる職場の一つです。

 専門学校によっては、塗装・板金・FRP加工などの実習、さらに、整備工学やアート・デザイン教習を取り入れたカスタマイズドカーコースを設けるなど、「整備+アルファ」の技能修得を可能にするところもあります。自身の進路をよく考えて進む学科を判断しましょう。 

動車整備の仕事をする際に、学歴・資格・経験等が必ずしも求められるわけではありませんが、企業への就職を考えた場合、有資格者を応募条件としている職種、企業が多い現状から、整備士資格を持つことの有利性は否めません。
 そうした整備士資格を取得するための養成施設の大学・短大・専門学校等による違いを理解して進路決定時の参考とすべきです。

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