●厚生労働大臣指定校を選ぶ
専門学校(専修学校専門課程)にはさまざまな分野の学校があります。将来の目標によっては、学校の選び方で迷ったり悩んだりすることがあるかもしれませんが、理容師・美容師をめざすみなさんの場合は比較的簡単で、厚生労働大臣によって養成施設に指定されている「理容美容専門学校」を選べばいいわけです。これらの学校では、決められたカリキュラムによって理容師・美容師になるための専門的な教育を行い、国家資格を取得できるように指導してくれます。
●昼間、夜間、通信の3コース
すべてではありませんが、多くの学校で生徒の生活事情に応じて学べるように、昼間課程、夜間課程の2コースを設置しています。さらに、働きながら自宅で学べる通信課程を設けている学校もあり、事情に応じて選ぶことができます。
そのうち昼間課程は、普通の高校や短大と同じように昼間に授業が行われ、放課後にはクラブ活動などを楽しむこともできます。一方の夜間課程や通信課程は働きながら学ぶコースで、肉体的・精神的に厳しい点もありますが、目標をしっかり設定して挑戦すれば、仕事との両立はそんなに難しいことではありません。
なお、修業年数は昼間課程・夜間課程が2年間、通信課程が3年間ということになりますが、通信課程は費用も安く、学習時間も自分で設定できるので、働いて自活している人には好都合なコースです。
●願書を出す前に、自分の目で!
いよいよ志望校へ願書を出す段階まで来ましたが、ここでもう一度、自分の目で志望校を確認することができれば、それに越したことはありません。すべての学校というわけにはいきませんが、「学校見学会」といった形で、より身近に学校を知ってもらおうと考えている学校が増えています。「1日体験入学」はそれをさらに発展させたもので、丸1日をかけて施設の見学や授業内容の説明などが行われ、さまざまな方向から学校の雰囲気をつかむことができるチャンスになると思います。
■願書提出から入学手続まで■
●推薦入学と一般入学
多くの学校で入学試験を行っていますが、入学を許可する方法として推薦入学と一般入学があり、それによって試験内容などが異なります。推薦入学というのは、あなたが通っている高校の校長の推薦により、一般入学より優先的に試験が受けられる方法です。選考方法は、書類審査、面接、適性検査などが主で、簡単な筆記試験が行われる場合もあります。一方の一般入学は、入学志望者全員を対象に入学審査を行います。選考、書類審査、筆記試験、作文、面接、適性検査などで行います。人気の高い専門学校では競争率が高くなる可能性もありますので、前年のデータなどを確認しておくべきでしょう。
●願書提出は早めにしておこう
一般的には入学試験が10月半ばから11月にかけて行われるので、願書受付は10月頃から始まります。願書はできるだけ早く入手し、出願期間に遅れないよう十分に注意しましょう。特に推薦入学の場合は、願書締切が早いところがありますので要注意です。また、夜間課程や通信課程の一部に10月から新学期が始まるコースがありますので、願書締切や入学試験などの日程をきちんと押さえておきましょう。
●書類選考と入学試験
専門学校では書類選考を重視しています。選考のポイントは高校在学中の成績、出席状況、教師の評価などです。それらを通して本人に「やる気」があるかどうかなどを判断します。成績があまり良くなくても、出席日数に問題がなければ、合格の可能性は高くなります。筆記試験はごく簡単な常識問題だと思っていていいでしょう。科目は国語、社会、英語などですが、学校によってかなり幅がありますのでよく調べておきましょう。そのほか作文と面接があります。
作文は「将来の夢」など与えられた課題について、800字程度であなたの考えをまとめるものがほとんどです。面接はあなたの人柄ややる気を確認するためのもの。志望動機など簡単なことを聞かれますので、聞かれたことにだけ、はっきりした口調で答えること。
なぜ美容師になりたいかなどについて、前もって答を考えておくと有利です。
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